いちろぐ。

瀬道 一加の雑記ブログ。小説のこととか、体質、ダンス、動物、留学体験...etc.

ダンス番組をきっかけに知った隠れた名曲たち【おすすめダンス&洋楽】

れは私が常に思っていることなのですが、ダンスコミュニティにいると、大きなメディアでまだ取り上げられていない名曲に出会える可能性が高くなります。なぜならダンサーたちはインスパイアされるような、自分たちのハートやソウルを「動かす」力を持った音楽に敏感に反応し、誰より先にそれに気がつくからです。そして振付師やパフォーマーたちはそれをベースに作品を作り上げるのです。

がダンスの情熱に目覚めた(正しくは思い出した)のは、アメリカのダンス・コンペティション番組であるSo You Think You Can Dance(邦題:アメリカン・ダンスアイドル)をシーズン2から見始めてからですが、番組の中でダンスに使われていたことがきっかけでその曲や歌手が大好きになったことがたくさんありました。曲が素晴らしければ自然とそのダンスも素晴らしいものになることが多く、音楽とダンスの組み合わせはゾクゾクするような出来であることが多いので、今回はそんな傑作と、それを生み出した名曲をいくつかご紹介したいと思います。

 サラ・バレリスの「グラビティ」

振り付け: ミア・マイケルズ
ダンサー: Kayla Radomski & Kūpono Aweau

ディクション(中毒)」をテーマに振り付けられた作品。男性が「中毒」そのものという抽象的な存在の役割を踊り、女性はそこから抜け出そうともがく「中毒者」を演じています。

のタイトルは「グラビティ(引力)」となっていますが、「何かをきっかけに、貴方のもとに戻ってしまう。どうか私を開放して。私を引きずり落とす貴方の側にはいたくない。」と、別れなくてはいけないと分かっていても、気がつけばもとに戻ってしまうような関係から逃れようとしている女性の心の叫びを、ドラマチックに歌っています。

↓ダンスは1:10あたりから3:00あたりまで。最初は練習風景と、その後に審判のコメントが入っています。(英語)

のダンスはこの年のエミー賞(テレビ界のアカデミー賞的なもの)を勝ち取っており、現在16シーズンまで完了しているSo You Think You Can Danceの歴史の中でも、見た人に最も強く印象付けられているであろう、伝説的な作品です。(私はこれ見て号泣しました……)

↓原曲はこちら。(イントロ聞いただけで泣きそうになります……)

ラ・バレリスは私の最も好きなアーティストの一人になりましたが、残念ながら日本での知名度が低いせいかDAM(カラオケ)では2020年1月時点で四曲しか入っていません。一番新しいアルバム2つが大好きなのに……YouTubeiTunesで聞けますので、皆さん是非チェックしてみて!!彼女の独特で包容力のある歌声と、シンプルで心地よいサウンドの組み合わせは病みつきになること間違いなしです。

コマンチェの「ザ・レヴェルズ」

振り付け:ウェイド・ロブソン
ダンサー:シーズン6のオーディション通過者全員

ちらのダンスで使われている音楽は、映画好きな方ならすぐに聞いて気がつくかも知れません。1920年代のアメリカのギャングの若者たちをイメージさせるような演出のこちらのダンス、曲のテイストを見事に捉えたと思うのですがいかがでしょうか?「粘り」がありつつ巧妙にリズムを捉える振り付けが得意なウェイドのテイストが存分に発揮された作品となっています。

↓動画は残念ながら公式ではないので消されてしまうかも……ああ、過去の名作をDVDにしてくれればいいのに(泣)

う、この曲はクエンティン・タランティーノ監督の名作、「パルプ・フィクション」の挿入曲なのです。このダンスを見た当時は「何この曲かっこいい!私も踊りたい!!」と思っていましたが、この映画の挿入曲だと私が知ったのは、なんとつい数日前始めてこの映画を見た時でした(笑)

ザ・ホワイト・ストライプスの「セブン・ネイション・アーミー」

振り付け:ナポレオン&タバサ
ダンサー:シーズン5のトップ12

は普段このジャンルの音楽は好んで聞かないのですが、この音楽はガシッとハートを掴まれましたギターの不穏なメロディーと緊張感のあるドラムの組み合わせがたまりません。こんな風に、好きなジャンルばかり聞いていたら出会えないであろう音楽との出会いも、ダンス番組の醍醐味かもしれませんね。

つの国の軍隊も、私を止められない」と歌う歌詞に合わせて、振り付けはミリタリー風味になっています。夫婦で振り付けを行うナポレオンとタバサですが、毎回視覚的に広がりがありストーリー性の高い振り付けを作り出す大人気の振り付けデュオです。

↓こちらも動画も残念ながら非公式。だれか、だれかDVDを……

曲はこちら。ドラマーが女性なんですね!残念ながらグラミー賞を受賞したこともあるザ・ホワイト・ストライプスは2011年に活動を停止してしまったとのこと。この曲は彼らの代表作とも言えるそうです。(ロック(?)に詳しい人の間では有名なのかな?)

なみにこの曲は、ポップミュージックをレトロな曲調にリメイクして素晴らしい音楽を作ってしまうポストモダン・ジュークボックスにもカバーされています。アメリカン・アイドルで人気を博したヘイリー・レインハートのハスキーボイスがたまらない……ニューオーリンズ・テイストに生まれ変わった音楽を、是非原曲と聞き比べてみてください。こちらの名曲もiTunesで見つかります!!

 イモージェン・ヒープの「ハイド・アンド・シーク

振り付け:ミア・マイケルズ
ダンサー:シーズン2のトップ6

ちらも「アディクション」と同じくミアの振り付けです。私がこの番組を見始めたシーズン2ということで感慨深いなぁ……

くれんぼ」というタイトルのこちらの曲ですが、歌詞にはなかなか直接的な表現は出てこないものの、恋人の裏切りをテーマにした曲だと見られています。が、特筆したいのはそのサウンド。ヘッドセットで聞くと特に顕著なのですが、おそらく自身の声の録音を何十にも重ねたであろうそのミステリアスな音は、聞いた瞬間に別の世界へと誘われてしまったかのような感覚を生み出します。

曲はこちら。こちらもカラオケには無いんですよねぇ~。イモージェン自身もそうですが、特にこの曲は、アメリカのブルースやフュージョンといったダンスコミュニティでは知らない人は居ないと言っても過言ではないかも知れません。その独特で魅惑的なサウンドはやはり多くの人のインスピレーションを刺激するらしく、誰もが一度は踊りたいと願い、多くの人がダンスの振付にチャレンジしているようです。

余談ですが、私がいたブルースのダンスコミュニティではハウスパーティーがあると必ず一晩に一度は必ずこの曲がかかり、かかった途端に休んでいた人までが急いでパートナーを探し出す、という、もはや「踊らなければいけない」曲でした(私)。私自身も、憧れのダンサーと素晴らしいダンスを踊ることの出来た思い出の一曲でもあります。

しかしたら、原曲は聞いたことは無いけれども、この曲の一部を使ったこちらの曲なら聞いたことがある人もいるかも知れませんね。イモージェンの名前は入っていませんが、ちゃんと本人の許可をもらって作ったのだと、イモージェン自身がツイッターでコメントしています。

度聞いても聞き飽きないイモージェンの音楽はどれもアーティストにとってはインスピレーションの源泉となるらしく、ハイド・アンド・シークだけではなく他の二曲も同じ番組で振り付けに使われています↓

ザ・モーメント・アイ・セイド・イット

振り付け:ミア・マイケルズ
ダンサー:シーズン3のトップ10

Aha!(ア・ハ!)

振り付け:ウェイド・ロブソン & アマンダ・ロブソン
ダンサー:シーズン6のトップ14

ジェイソン・ムラーズの「イフ・イット・キルズ・ミー」

振り付け:トラヴィス・ウォール
ダンサー:Jeanine Mason & Jason Glover

っと思いを寄せていた友人の恋人についに告白しようか、というドラマチックなシチュエーションを描いたこちらの作品、なんとシーズン2でトップ2だったトラヴィスが振付師としてデビューした作品です。彼の振り付けは本人の類まれな身体能力をそのまま体現するかのようにダイナミックで、かつ常にリアルで親密な雰囲気を醸し出すのが得意です。(この作品にも泣かされました……)

り付けは「僕は君の彼氏よりも君と馬が合うのに、君は僕の気持ちをこれっぽっちも知らない」、「ただ君を感じたい、感じてほしい」、と歌う歌詞に忠実な演出となっています。

曲を歌うジェイソン・ムラーズの音楽は世界中で大ヒットした「I'm yours」が有名ですが、その他にも名曲が沢山有ります。ぜひアルバムを聞いてみてください!!

名曲との出会いは、音楽とダンスが融合した傑作から

いかがでしたでしょうか。私が体験した、ダンスが広げてくれた音楽との出会い、皆さんにも少しでも感じていただけたら嬉しいです。他にもたくさん紹介したい音楽やダンスがあるので、これからも少しずつ紹介していきたいと思います。

それでは、お読みいただきありがとうございました♫